青年劇場「きみはいくさに征ったけれど」のご案内青年劇場公演「きみはいくさに征ったけれど」の稽古中です。 TOKYOハンバーグの大西弘記さんの新作書き下ろし。 題材は、大西さんと同じ伊勢出身の詩人、竹内浩三。 23歳の若さで戦争により命を奪われた彼は、多くの詩と手紙と日記を残しています。 戦争に向き合わざるを得なかった彼と現代の傷ついた高校生が出会う物語を、 大西さんがナイーブな心情をていねいにすくい上げて描いてくれました。 去年の夏に訪れた伊勢の街をなつかしく思い出しながら、毎日稽古をしています。 キャストのみなさんによる稽古場だよりはこちらです。 http://www.seinengekijo.co.jp/s/kimiha/tayori/kimityr.html 公演情報は下記をご覧ください。 みなさまのご来場をお待ちしています! 関根信一 >>> 秋田雨雀・土方与志記念青年劇場 第118回公演 「きみはいくさに征ったけれど」 大西弘記=作 関根信一=演出 家にも学校にも居場所を見出せない高校生・宮斗の前に、一人の青年が現れた。 「なんしとん?」 軍国主義一色の窮屈な時代に生き、戦地においてもなお、みずみずしい感性で 「五月のように」「三ツ星さん」「骨のうたう」などの詩を残した竹内浩三。 そんな竹内浩三と現代の高校生が出会ったら…。 大西弘記氏(TOKYOハンバーグ)×関根信一氏(劇団フライングステージ)×青年劇場、 初顔合わせで「今」に届ける期待の新作! 竹内浩三のポートレート 山田洋次(映画監督) 竹内浩三の有名なポートレートが二枚ある。 ひとつは学生時代。角帽をちょっと不良っぽくアミダにかぶり、ゆがめた唇から今にも皮肉な警句がとび出してそのあと大口をあけて笑い出すんじゃないか、と思わせるような表情。 もう一枚は軍服姿。あのカーキ色の野暮ったい服を着るのはどんなに嫌だったろうかと想像するのだが、しかし彼の表情は学生服姿の時とほとんど変わらない、今にも吹き出しそうな、なにかとてつもなく面白いことを考えているかのようにニヤニヤしている。 あの時代、軍服姿でカメラにおさまる時は誰でもきまじめな、厳かな表情になったものだ。竹内浩三のようにニヤニヤした軍服姿の写真など、見たことがない。軍隊の中で殴られたり蹴とばされたりしながら人を殺す教育を受けていても、彼のやわらかな人間性はいささかも変ることがなかったのだろう、それでなくてあのような人間味のあふれる表情でカメラに収まるわけがない、とぼくは思う。 あの写真を撮った何年後だろうか、たぶん二、三年以内だっただろう、この天才詩人はフィリピン戦争で無慚な死を遂げる。米兵かゲリラの弾にあたったのか、あるいは餓死 ー その可能性の方が大きいかもしれない。今際のきわに彼は何を思い、何を口にしたのだろうか。 竹内浩三を死に追いやったのは誰だ。誰がその命令を出したのだ。その責任は誰にあるのだ。戦争を憎むという言葉を吐くのはたやすいが、しかし竹内浩三の戦死については、責任者出て来い、と思わず声をあげたくなる。ぼくはそれくらいこの人が好きだ。 竹内浩三(たけうちこうぞう) 1921(大正10)年三重県宇治山田市(現伊勢市)生まれ。1942年日本大学卒業とともに入営し、1945年4月9日フィリピン・ルソン島バギオ北方にて戦死(厳密には生死不明)。数多くの詩や漫画が残されており、このチラシに使用しているカットもその一部。(藤原書店提供) 大西弘記(おおにしひろき) 三重県伊勢市出身。2006年、自らの作品を上演するためTOKYOハンバーグを立ち上げる。社会問題を取り扱いながら、その優しい感性で注目を集める。「最後に歩く道」で2015年度サンモールスタジオ選定最優秀演出賞を受賞。 近年では、2016年「愛、あるいは哀、それは相」(作・演出)、2017年「KUDAN」(作・演出)、劇団ポプラ「チョコレート戦争」など。 関根信一(せきねしんいち) 東京都葛飾区出身。1992年「ゲイの劇団」劇団フライングステージを旗揚げ。緻密で繊細、確かな演出力に定評がある。1991年「ぼくのおじさん」で神奈川戯曲賞佳作入選。2016年「新・こころ」「Family, Familiar 家族、かぞく」、2017年「LIFE, LIVE ライフ、ライブ」(作・演出・出演)など。他に、アート企画陽だまり「空の村号」(作 篠原久美子)、東京演劇アンサンブル「はらっぱのおはなし」(作 篠原久美子)等、数多く演出を手がける。 出演:島野仲代 中川為久朗 福原美佳 秋山亜紀子 高山康宏 矢野貴大 林田悠佑 池田咲子 美術:乘峯雅寛 照明:河﨑 浩 音響効果:石井 隆 衣裳:宮岡増枝 舞台監督:新庄広樹 演出助手:清原達之 宣伝美術:増田絵里(Design Port) 製作:白木匡子、佐藤尚子 日程:2018年3月13日(火)〜18日(日) 13日(火)19:00 14日(水)14:00 15日(木)14:00 16日(金)14:00/19:00 17日(土)14:00/18:30 18日(日)14:00 会場:紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA JR新宿駅南口徒歩8分、新南口徒歩5分 JR代々木駅東口徒歩5分 東京メトロ副都心線新宿三丁目駅E8出口徒歩5分 タカシマヤタイムズスクエア南館7F チケット: 前売 一般5,150円 U30(30歳以下)3,100円 中高生シート1,000円(各ステージ20席限定/劇団のみ受付/前売りのみ) 当日 一般5,500円 U30(30歳以下)3,400円 ・料金はすべて消費税込です。 ・全席指定 ・車椅子でご来場の方は準備の都合上、必ず劇団までご連絡ください。 【青年劇場チケットサービス】 03-3352-7200 ticket@seinengekijo.co.jp http://www.seinengekijo.co.jp ・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード483-832) ・キノチケットカウンター(店頭販売のみ) 新宿駅東口紀伊國屋書店新宿本店5F(10:00〜18:30) ・キノチケオンライン http://www.kinokuniya.co.jp 秋田雨雀・土方与志 記念 青年劇場 〒160-0022 東京都新宿区新宿2-9-20 問川ビル4F TEL03-3352-6922 FAX03-3352-9418 http://www.seinengekijo.co.jp/
by shin_ichi_fs
| 2018-02-12 18:18
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